この日記は日記「ミュンヘン市創設記念祭」「中世の味」関連です。
2003年6月14日(土)、15日(日)の両日、ミュンヘン市の中心部マリエン広場を中心に、845回目の市の誕生日が祝われた。昨年までは「市創設記念祭」という文字が多く見受けられたが今年はそれだけでなく「市の誕生日」となっている場所が多いように感じられた。マリエン広場とオデオン広場を中心にコンサートなどのイヴェントが催され、この2カ所では合計約3500人分のテーブルが用意されている。またこの二つの広場を結ぶ、ワイン通り、テアティーナ通り、レジデンツ通りなどには、主に手作りの、色々な小物を売るお店が並んでいた。
プログラムを見てみると吹奏楽や色々な踊りなどがあったようで、また姉妹都市キエフからも参加している団体があったりと、マリエン、オデオン両広場に設けられた舞台では様々な催しがなされていたようだ。というわけで両日とも僕は友人達と出かけたが、友人の友人が毎年、ここでお店を出しているのでそれを覗きに行ったのだ。
ところでこの祭りで、個人的に一番の楽しみは「食」に関することだ。焼きたてのバウムクーヘンや伝統的な中世のお菓子である。バウムクーヘン、今年のものは柔らかく弾力があって、またジャムが間にうっすらと塗られてあるのか、少し甘酸っぱい感じがした。それから昨年食べて、今年も食べたかったものに「ニワトコ」の葉を揚げたものがある。今年もそのお店に行くと残念ながら売り切れてしまった後だった。僕がそのスタンドにいた間も何人かがニワトコを求めていた。ニワトコの人気はすごいようだ。確かに他のイヴェントではほとんど見かけることがない。
今年はニワトコが無かったが、珍しいものとしてイラクサを揚げたものがあった。見たところシソの天ぷらのようだ。一つ購入したが、お店の人が塩をかけるか?と聞いてきたので、普通はどうするのかと逆に質問すると、人それぞれとの答えが返ってきた。だから2枚のうち、一方には塩をかけてもらって、もう一方は揚げたものそのままにしてもらった。イラクサを口にしたところ、味は美味しいのか、そうでないのかよく分からなかったが、苦くはない葉っぱであった。塩の有無も、あえて答えるなら塩ありの方が、その塩辛さが美味しいと思うが、逆に素材の味を消してしまうかも知れない。
イラクサにしてもニワトコにしても、街中を歩いているとよく目にする葉である。来年の市の誕生日にはどのような葉が売られるのか、家に帰るとき、通りの木々を眺めてみた。
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