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| 日記 シュパーゲル | 
| 春になると街の至る所でシュパーゲルが売られているのを目にすることが出来る。またテレビや新聞などでもその時期になるとそれに関する報道があったり、お店の看板にもシュパーゲルの文字が出る。本屋に行くとシュパーゲルを使った料理本が目に付く場所に並べられる。 シュパーゲルとはアスパラガスのことで、ドイツでは白、紫、緑のアスパラガスがあるが、シュパーゲルと言えば普通一般的には白アスパラのことを指す。先にも書いたがこれは春の時期のものだけで、ドイツの春の味覚である。春になると、まず主にドイツ周辺国から輸入されたシュパーゲルが店頭に並び、それからドイツ産のものが並ぶ。レストランなどでもこの時期、シュパーゲル料理がメニューに載る。 聞けばドイツでシュパーゲルを収穫できるのは4月中旬から6月24日までで、それ以降は翌年まで収穫できないそうだ。その時期を過ぎると街中のスタンドやレストランのメニューからシュパーゲルの文字が消える。シュパーゲルは新鮮なものが良いとされ、また冷凍保存などには向かないので(技術的には可能らしい)、その味を楽しむことが出来る時期は限られている。 レストランでは、茹でたシュパーゲルにバターかソースがかかってあるだけのメニューが多い。それが主食となり、それに付け合わせとして例えばシュニッツェル(カツレツ)などが付く。またクリームスープのようなシュパーゲルスープもよく目にする。シュパーゲル料理はビールにもワインにもあうようだ。家庭で調理する際は、皮をむいて20分以上茹でなければ柔らかくならない。野菜なので先に挙げたレストランでのような食べ方以外に例えばグラタンにしても味を楽しむことが出来る。味と言っても、それほど明確な味はない。言ってみれば味的には全く自己主張のない野菜である。しかし逆にそれが良いのかも知れない。 ところでシュパーゲルはもともと薬草として食されていたらしく(紀元前400年頃)、ドイツに入ってきたのは1565年とされる。その後ドイツでも収穫できるようになり、現在のように野菜となった。もともとは薬草と書いたが、栄養的にはカロリーが非常に低く、ビタミンC、E、B1、B2などのビタミン類、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ナトリウムを含み、最近ではダイエット食品としても適しているとされているらしい。多くの栄養分を含んでいるのでシュパーゲルは「自然からの贈り物」とされている。 | 
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| (2003年06月25日) | 
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