やまねこの物語

日記 王ルートヴィヒ2世の命日

1886年6月13日はバイエルン王ルートヴィヒ2世が亡くなった日である。というわけで僕はその命日の日に、お墓参りというわけではないが、彼が眠る聖ミヒャエル教会を訪れようと考えた。しかしその日は日曜日でヴィッテルスバッハ家の墓所は閉まっているとのことだったので、翌14日の月曜日に墓所を訪れた。

墓所に足を踏み入れると、その派手さと供えられた花の多さから彼の棺は一目で分かる。前日が命日ということでミュンヘン市から花束が贈られていた。命日の日、彼に限らず、ミュンヘンに何か貢献した人のお墓には、市の色である黒色と金色の帯の付いた花束がミュンヘン市から贈られる。僕は2年前の王ルートヴィヒ2世の命日直後にもここを訪れたが、その時撮影した写真と比較してみると、今年は少し花束が小さくなっているように感じられた。

バイエルン王ルートヴィヒ2世は現在のバイエルンにおいて最も人気があり、また有名な人物の一人に挙げられる。だから彼の棺の回りにはお参りしている人がいるのでは、と勝手な想像をしながら墓所を訪れたが僕が足を踏み入れた時は、そこは静まりかえった無人の空間だった。30分ほど経ってから老夫婦がやって来た。見たところ観光客と言うよりは地元の人のようである。彼らはもしかすると毎年お参りに来ているのかも知れない。墓所に入ってきた彼らは真っ先に王の棺に向かって行った。

ところで棺の上にはバラの花が供えられていた。それが彼の華やかさを一層引き立てているようでもあったが、同時に死をも意識させた。しかしそれは言い換えれば、彼はまだ人々の意識の中に「生きて」いるということを表現しているようにも見える。彼が生きている限り、ドイツにおけるバイエルンの独自性も受け継がれていくだろう。

聖ミヒャエル教会

聖ミヒャエル教会

ヴィッテルスバッハ家の墓所への入り口

ヴィッテルスバッハ家の墓所への入り口

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世

王ルートヴィヒ2世

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

花

王ルートヴィヒ2世の棺

王ルートヴィヒ2世の棺

(2004年06月14日)

 

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