2004年9月18日(土曜日)、第171回目のオクトーバーフェストがテレージエンヴィーゼで開幕した(期間は10月3日(日)までの16日間)。正式開始時間は土曜日正午であるが、その前に各ビール会社のビア樽を積んだ化粧馬車と会場で働く人々のパレードが行われる(参加人数約1.000人)。これは市内ヨーゼフシュピタル通りを10時45分に出発し、会場テレージエンヴィーゼに建てられた各ビール会社のテントまで続くパレードである。
僕はそのパレードを観るため午前10時にテレージエンヴィーゼの隣の駅(ミュンヘン中央駅)で友人と待ち合わせをしたが、オクトーバーフェスト開始時間まで2時間あるにもかかわらず、中央駅の地下鉄駅構内は人で溢れており、直ぐには地下鉄に乗ることが出来ず、僕たちは一本見送らなければならなかった。しかしオクトーバーフェスト期間中、地下鉄も増発されており、直ぐに次の地下鉄に乗ることが出来た。
会場に着くと、そこには民族衣装を着た多くの人の姿があった。彼らは正午から振る舞われるビールを飲むため、テント内の座席を確保するのに早く来たようだ。僕たちはテントへ向かわず、パレードが行われる通りで、撮影するのに逆光にならない場所を選んでパレードが来るのを待つことにした。回りを見れば、僕たちと同じように、パレードを見るために人が集まってきている。午前10時半過ぎにはパレードが行われる通り沿道に何重にも人の壁が出来ていた。
そしてパレードが来るのを待っている間、僕は目の前のパレード通り中央を、民族衣装を着て歩く人の写真を撮ることにした。男性は革の半ズボンが多く、女性はスカート姿の人が多い(今年はスカート姿の男性も何度か目にした)。オクトーバーフェストの期間中は一年中で最も多く半ズボン、スカートを目にする時期であると思われるが、通り行く人を見ていると、一言で民族衣装といっても色々なものがあると分かる。
民族衣装を着た人の写真を撮っていると、11時15分過ぎに遠くからブラスバンドの演奏する音が聞こえてきた。どうやらパレードが会場近くにやってきたらしい。それを追っているのか上空にはヘリコプターも飛んでいる。11時20分過ぎにパトカー数台に先導された警察官が目の前を通った。続いてミュンヘン小僧、ミュンヘン副市長、ミュンヘン市長クリスチャン・ウーデと続いた。そしてブラスバンドやカランカランと起きな音を立てて進む化粧馬車がやって来た。各テントで働くお店の人が乗った馬車の上では、マスジョッキ(1リットルのジョッキ)を片手に、奇声に似た歓声を上げながら手を振る人の姿がある。そしてそれに応えるように沿道の人も手を振りながら、例えば「ブラヴォー!」と叫んでいる。
パレードは正午少し前まで続いた。時間としては約45分間とそれほど大きいパレードではないが、それでもお店で働く人(特に女性)が馬車の上で盛り上がっている様子を見ると、これからいよいよオクトーバーフェストが開幕するという興奮に似たものを感じることが出来た。この日は最高気温が23度で、また雲一つない快晴で日差しが強く、少し暑く感じられたが、そう感じたのはパレードの熱気のせいもあるかもしれない。
パレードが終わったあと、正午にオクトーバーフェスト開幕の合図である花火があった。この瞬間、回りの人々は「ブラヴォー!」を叫んだり拍手をしている。僕たちは、別の場所でパレードを見ていた友人たちと合流し、ビールを飲むべくビアテントの方に向かった。
以下の写真は全て2004年9月18日(土)に撮影したもの。友人が撮影したものをあわせています。
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