やまねこの物語

日記 トイレ

先日、ビザの延長申請のためにミュンヘンの外国人課に行って来た。外国人課が開いている時間は午前8時から正午まで。だいたいドイツのお役所での作業は、ものすっごく待たされるから、午前7時50分頃に外国人課の部屋の前にある、銀行のような自分の順番が書かれている番号札を取った。僕の取った札は81番。8時に始まったときは59番からだった。僕はかなり早く来たつもりなのに約20番目だ。でも8時15分以降に来た人はもっと大変なようだった。というのは、そのくらいの時間に番号札の紙がなくなって、ドアの前で列を作らなければならなくなったからだ。僕は番号札を持っているので、いってみれば予約を入れてあるようなものだから、自分の順番が来るまで、そこを離れていてもいい。といってもいつ順番が来るかわからないので、その待合室で座って待っていたけど。

結局自分の順番が回ってきたのは午前11時半。3時間以上待たされたわけだ。それで、ビザは無事延長できた。でもその待っている間、僕は何度かトイレに行きたくなった。僕は番号札を持っているので自由にトイレに行くことが出来る。でも持っていない人は、ドアの前で自分の順番を確保していなければならないから、トイレにも行けず大変なようだった。おまけに午前11時頃、役所の人が来て、「番号札を持っていない人は今日の受付はありません。また今度来てください。」と言った。僕はぎりぎりだ。8時半頃来ていたら、待たされたあげく、何も出来ないで帰ることになっていた。ま、それはともかく、トイレがあって良かったと思った。お役所だからトイレがあるのは当たり前だけど。

というのは、ミュンヘン、トイレの数がものすごく少ない。ドイツの他の街には長期滞在したことがないので詳しくは知らないが、とにかくミュンヘンはトイレの数が少ない。ゴミ箱は至る所にあるのに、トイレがない。ミュンヘンは観光都市なのに。だいたい地下鉄や電車の駅にはトイレがある。でも正直なところ綺麗なトイレとは言い難い。出来ればそういう場所で利用したくないと思う。ミュンヘン中央駅にもトイレがあるがここは利用料金1.5マルクが必要。綺麗なトイレだから仕方ないかもしれないが、ちょっと高い。それに小銭がないと入れない。

それで散歩している時などにトイレに行きたくなったらどうするかというと、マリエン広場近くの場合、新市庁舎の中庭にあるトイレを使う。でもここは午後7時まで。それ以外だと一番いいのがマクドナルド。時々トイレだけに利用させてもらっている。でも日曜日などはトイレの前に人が座っていて、チップが必要になる。だいたいレストランなどでトイレを利用するときは50ペニヒのチップが必要なところが多い。必ずしも必要というわけでないが、払わないと何となく後味が悪い。

日本のデパートなどは各階にトイレがあるのが普通だが、ドイツのデパート、各階にトイレがあるわけではない。だいたい最上階にあることが多い。日本と違ってトイレを探すのは一苦労だ。日曜日、散歩中にトイレに行きたくなったら、近くにある美術館や博物館を探す。だいたい日曜日は市民のために無料開放している美術館や博物館があるので、そのためだけに入館することも可能。といっても市内だけの話だけど。

そういえば、バイエルン州立劇場は階によってトイレが違う。下の方の階は、座席の値段も高いので当然トイレもいい。チップも必要だ。でも上の方の階になると、庶民的なのでチップはいらない。他の劇場ではそんなことはないらしいが。

そういえば、普通、男性がトイレで用を足すとき、立ってやるのが普通だが、ドイツの家庭では座ってやるようだ。便器以外のところを汚さないために。子供の時からそのように教えられている家が多いと聞いた。日本ではあまり聞いたことがないが、ドイツでは一般的にそのようだ。外出先の時はそのようにしなくても、家ではそうするらしい。僕が部屋を借りているおじさんのところでも、そうするようになっている。ドイツの一般家庭ではトイレはとても清潔にされている。トイレに入る前に手を洗いたいくらいだ。

時々お世話になります

時々お世話になります

 (2000年6月5日)

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