日記 交通のこと | |||||||||||||||
語学学校の授業で、「あなたの住む国とドイツの違いは何か?」と質問されたことがあった。僕が一番最初に思い浮かんだのが交通のことだった。日本では車が左側を走っているのに対し、ドイツでは右側を走っている。日本人にとっては危険だ。だから「右左右」を見て道路を横断しようとするとかなり危ない。車にはねられるかもしれない。といってもドイツから見れば日本のように車が左側を走っている方が珍しがられる。日本とイギリス、香港だけが車が左側を走っている。それ以外の国はほとんどが右側通行である。それ以外ドイツで驚いたのは、自転車は歩道を走ってはいけないということだった。歩道を走ると罰せられる。自転車は一番外側の車道か、歩道と車道の間にある自転車道を走らなければならない。それらのことは日本と違う。 それ以外で違うのは電車についてだ。ドイツでは冬の暖房効率を考えてドアは手動で開ける。だから駅についてもドアが自動で開くわけでなく、自分で開けなければならない。僕はドイツに来た最初の頃、このことをよく忘れてドアが開くのを待っていたことがあった。あと電車には日本のように吊革がない。ポールがあるだけである。また日本だと混んでいるときにベビーカーを押して電車に乗ろうとしたものなら、周りから迷惑そうな目で見られる。しかしドイツでは、ベビーカーを押した人は堂々と乗ってくる。これも驚いたことだった。また大きな犬をつれて電車に乗っている人もよく目にする。ドイツの犬は吠えないように、しっかりとしつけされていて、吠えずにおとなしく電車に乗っている。吠えるような犬は保健所行きだそうだ。日本だと犬は番犬の役割が大きいけれど、ドイツでは家族の一員として扱われているような気がした。だから生活は人間と同じように室内でする。 それ以外に電車で驚いたことがある。日本だと電車を待っているとき、「何番線に電車が参ります。危険ですから白線の内側に下がって〜」というようなアナウンスがある。また電車が動き出すときもベルが鳴ったりする。しかしドイツではそのようなことはない。電車はいきなりやってきて、何も音を出さずに出発する。それは国際列車でも同じだ。出発時間になるとアナウンスもなしに電車は動き出す。ただ地下鉄などの中では電車が動き出すとき、「下がって、気つけろ!」的なアナウンスがある。これはドアが閉まるときに言われる。それから日本の電車のように、アナウンスの中で「車掌は誰々です」というようなものはない。また地下鉄は車両が一両一両独立していて、通り抜けも出来ない。日本とドイツ、鉄道だけでもいろいろな違いがあるもんだ。 あと駅についても違いがある。ドイツには日本のようにゲート的な改札がない。ホームまでは誰でも行くことが出来る。だから当然入場券は存在しない。誰でもホームまで行くことが出来るから無賃乗車をしようと思えばいくらでも出来る。でも時々検札の人がやってくる。もしそのときに切符を持っていなければ相当な罰金が待っている。一応、ホームの前に切符の自動販売機があって、それを買って検札機で、ガッチャンとするだけである。だから地下鉄などたいていの駅は無人である。でも普通はみんな一ヶ月定期のようなものを買っている。これがあるとその範囲内の地下鉄、電車、トラム、バスなど自由に乗ることが出来る。 以上のことは方法の違いであって、日本とドイツ、どちらがいいとか言えることではない。ただドイツで感心させられたのは、駅やデパートなどのエスカレーターで人が右に寄るということだ。人は右に立つ。左はエスカレーターを歩いて上り下りする人のためにあける。日本だとこのようなことは、あまりない。一応、どちらに立つよう呼びかけたりはしているが、ほとんどが関係なしにぐちゃぐちゃに乗っている。ドイツのこういうところに大変感心させられた。やはり子供の時から教えられているのだろうか。 (2000年1月上旬 ・ 1月22日、2月1日写真追加) |
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