日記 クリスマス・マルクト |
ドイツは夏時間制を導入しているため、冬時間になると時計が1時間進められるので夕方5時にはもう真っ暗になる。夏時間の時は午後9時頃でもまだ日があるので、それが冬時間になると急に日が暮れるのを早く感じる。しかも天候は晴れの日が少なく、どんよりと曇り空が広がる、重苦しいような天候になる。11月はドイツで一番自殺者の多い季節らしい。そのような真っ暗な雰囲気の中、唯一の楽しみがクリスマスだ。 クリスマス前の4回の日曜日を含む4週間は アドヴェントAdvent (待降祭)と呼ばれ、クリスマスを準備する期間だ。街によってその期間に若干の違いはあるが、ほとんど全ての街でこれは行われる。ミュンヘンでは第一日目から市庁舎前や街の至る所に備えられたモミの木に、毎晩灯がともされるようになる。またミュンヘンの街の中心部マリエン広場を始め、街の数カ所にクリスマス市が設けられ、屋台にはクリスマス用品やツリーの飾り物が並べられる。売られているものは場所によって若干その趣が変わるのも面白い。またこの時期にしかないグリューヴァインという暖かいワインも人気で、その他色々なビスケットが焼かれ、この期間中4回の土曜日はお店の営業時間も長くなる。 クリスマス市、つまりクリスマス・マルクト(マーケット)は正確にはヴァイナハツマルクト Weihnachtsmarkt という。この市が始まる日には暗い天候の中、それの開催を楽しみにしていた人たちで街の広場は埋まってしまう。写真はとても撮れるような雰囲気ではない。特に食べ物屋の前はものすごい人で写真を撮るのはまず不可能だ。一般のお店では何軒か写真撮影禁止のお店があった。おそらく著作権の問題だろう。 クリスマス、日本でクリスマスというと、あくまでも個人的な意見だが、どちらかといえば若い人がおしゃれをして外出するというようなイメージがある。しかしドイツでは家族で過ごすことが多く、また子供から老人までがマルクトに出かけてくる。それぞれの家でもクリスマスの飾りがなされる。窓辺にそれらの飾りをして通行人にも見えるようにしている家が多い。ちなみにドイツではクリスマスとサンタクロースは関係がない。サンタクロースは12月6日聖ニコラウスの日にクネヒト・ルプレヒトという従者を連れて馬に乗ってやってくる。プレゼントをもらうことが出来るのはいい子だけで、そうでない子はお仕置きされるそうだ。 このクリスマスマルクトはクリスマスの時に終わり、その後2日間は全てのお店はお休みとなる。雰囲気的にもいよいよ本格的な冬の到来だ。 |
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ミュンヘンのクリスマス・マルクト
主にお店で売られている商品などを写しています。一部写真は重複しています。 |
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(2000年12月09日) |
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