日記　オクトーバーフェスト2001開幕

ミュンヘン・オクトーバーフェストは世界最大の民族祭りとして知られ、毎年9月第3土曜日から10月第1日曜日までの16日間、市内のテレージエンヴィーゼ Theresienwiese で行われる。（略してヴィーズン Wiesn 。）テレージエンヴィーゼの名前は、ルートヴィヒ１世と1810年に結婚した王女、テレーゼ・フォン・ザクセン＝ヒルトブルクハウゼンの名前から付けられた。そのご成婚を祝ってこの広場で競馬が行われたのが、オクトーバーフェストの始まりで、ビールが振る舞われるようになったのは1817年ということだ。

オクトーバーフェストの会場は普段は何もない大きな原っぱで、このフェストのために約2ヶ月前からビール会社ごとのテント（5000人から10000人収容）や遊園地が建設される。ビールはミュンヘンにあるそれぞれのビール会社が、この祭り用に特別に造ったもので、ジョッキは1リットルのみ。

この期間、地下鉄などはオクトーバーフェスト用のダイヤになり、街の至る所で「オクトーバーフェスト」の文字を見ることが出来る。当然警官や警備の数も多い。祭りの開幕は土曜日正午12時。その開幕前に会場では、各ビール会社のビア樽を積んだ化粧馬車と会場で働く人々のパレードがあり、その馬車に乗ってやって来た市長が正午12時、会場にたどり着いたビア樽の一つの栓を開けて祭りが始まる。

それで僕は昨年と同じく開幕日に出かけることにした。天候は昨年と同じく雨曇り。2001年のオクトーバーフェストは直前に起こったアメリカでのテロで開催に疑問があったようだが、規模を縮小して開催されることになった。先に書いたパレードと市長の樽開け式、当日予定されていた花火などが中止となった。（過去、フェストそのものが25回中止になっている。）

フェスト会場の最寄り駅であるテレージエンヴィーゼの駅を出たところはすでに会場となっている。僕は地下鉄を降りた後、その駅を出た。と思ったらリュックサックを持っている僕は、警備員に止められリュックサックの中身を点検された。僕は折り畳み傘などを持っていただけで他には何も持っていない。先日のアメリカでのテロの影響で警備が厳しくなっているようだ。ミュンヘンのオクトーバーフェストでも1980年爆弾テロがあり12人の方が犠牲になった。フェスト正面入り口横にはその慰霊碑が建っている。それで今回のオクトーバーフェストも例年以上に警備が厳しくなっているようだ。

色々な場所に防犯カメラがある。またそれぞれのビアテントに入る前にはリュックサックの中身チェックが行われる。中にはリュックサックを持っている人は入場することが出来ないテントもあった。入り口の所には警備員が立っており、テント内も警備員が数人のグループになって絶えず回っている。

今年はまた旅行のキャンセルも多いらしく、特に遊園地の方は初日、来場者が少なかったとテレビで放送されていた。が、ビアテントはどこも一杯だった。ところでビール祭りといっても、ワイン専用のテントもあり、また大人だけが来ているわけではなく、ビアテントのまわりには色々な露店や遊戯施設もある。この広場にはビアテントのある通りと、もう一つの通りがあり、そちらは遊園地になっていて、ジェットコースターや観覧車、メリーゴーランド、数々の絶叫マシーンが並び、子供も楽しむことが出来る。また広場西側の丘にはバイエルンの守護神、ライオンを連れたバヴァリア像が立っているが今年は修復中でカバーがされている。

というわけで僕は会場内に入ったのだが、正午の開始時間まで時間があったので、とりあえず会場内を回ってみることにした。パレードは中止になったが、テントの前から入場行進をしているビール会社もあり、またビア樽を積んだ化粧馬車も各テント前に到着していた。色々写真を撮っていると正午前になったのであるテント内に入ると、ちょうどオープニングセレモニーのようなものの最中だった。それで僕も初日のビールを飲むべく空いている席を探したのだった。（この日記は「オクトーバーフェスト2001初日」に続きます。）

（ここにある写真は全てオクトーバーフェスト開幕日 2001/09/22 のものです。天候、雨時々曇り。）

（2001年09月25日）

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