やまねこの物語

日記 ワイン

この日記は「国際ワインメッセ」関連です。

ミュンヘンといえばビールというイメージが強い。オクトーバーフェストに代表されるようにミュンヘンとビールは切っても切れない関係にある。今まで「ミュンヘンではどのレストランでもビールを飲むことが出来る。」と思っていたが、先日メニューにビールのないお店に出会った。ワインシュトゥーベ。これはお店の名前ではなくて、言ってみればお店の種類といった感じだろうか。先日友人達と食事をするのにお店に入ったとき、友人の一人がビールを注文したが、「このお店にビールはありません!」ときっぱり言われた。「ここはミュンヘンなのに〜」と皆が言ったが、ないものはなかった。

ワインシュトゥーベ、ミュンヘン市内にも幾つかあるがその中で代表的なお店の一つがレジデンツ(王宮)にあるワインシュトゥーベだ。ここではプファルツ地方のワインを飲むことが出来る。なぜプファルツ地方のワインをミュンヘンで飲むことが出来るのか?これは昔、ミュンヘンの王家ヴィッテルスバッハ家の跡取り問題が生じたとき、その後継者をプファルツの方から連れてきて、そのときに一緒にワインも運んできたということに由来する。で、そのワインシュトゥーベでは、ワインを0.1リットルから飲むことが出来る。つまり飲みたいワインを少量ずつ注文して飲むことが出来るのだ。もちろん普通の量(0.25)でも飲むことが出来、またそこでワインも買えるようになっている(らしい)。ワインシュトゥーベはワインを色々試してみたい人にとってはちょうどいいお店だ。

僕はそれほどアルコールに強くないが、ワインは時々買って飲んでいる。といっても手頃な価格のワインばかりを購入している。ドイツワインは味覚的に3つに分けられる。Trocken(辛口)、Halbtrocken(半辛口)、Lieblich(甘口)とあり、個人的にはデザートワインなど甘いものが好きだ。ワインの格はブドウの摘み取り方で決まるらしい。6種類あるらしいが、普通はカビネット Kabinett、シュペートレーゼ Spaetlese、アウスレーゼ Auslese が一般的なようだ。後者へ行くほど高級になる。それ以外に冬期に凍った果実を摘み取り、そのまま絞るアイスヴァイン Eiswein もある。これは高級で手頃に楽しむにはあまり向かない。

が、その高級ワインを簡単に楽しむことが出来るイベントがある。ミュンヘンで行われる国際ワインメッセだ。僕は昨年も訪れたが今年(2001年11月10-12日)も友人達と待ち合わせをして出かけてきた。メッセの入場料25マルクを払って会場に入ると、あとはワインが飲み放題になる。ワインメッセでは色々なお店があって、そのお店の所で「これとこれを試したい」というふうに言うと、お店の人がグラスに注いでくれ、それを飲むことが出来る。料金はかからない。色々ワインを試してみて数多くの種類のワインがあることに気付く。同じ等級のものでも色が透明だったり、金色や琥珀色だったりする。味も香りも様々だ。またワインだけでなくオリーブオイルやチーズなどもある。

僕は午後2時半頃会場に入って、結局、終了の10時までそこで色々なワインを楽しんだ。普段飲むことが出来ないものをたくさん飲むことが出来、25マルクは決して高い入場料ではなかった。やはり中でもアイスヴァインが美味しかった。そういえば話は大きく変わるが、ワインといってもドイツには秋にフェーダーヴァイセ Federweisse という熟成中のワインが市場に出る。これはまだワインになりきっていないワインで、ほとんどジュースのようなものであるが、ジュースとはまた違う。これは酒税法により日本では発売されていないらしい。(掲示板でお世話になっているタツノオトシゴさんの情報です。どうもありがとうございます。)これは発酵途中なので瓶の栓は完全に閉められず、半開き状態で市場に出る。瓶を横にするとこぼれてしまうのだ。それゆえ、あまり輸送などには向かず、その地方地域独特のもののようだ。

また冬にはグリューワイン Gluewein というホットワインがクリスマスマルクトなどに出る。冷たい風が吹く寒い夜など、これを飲めば身体が随分と暖まる。こちらの方は希ではあるらしいが日本でも手に入るようだ。(掲示板でお世話になっている miyamoto さんの情報です。どうもありがとうございます。)フェーダーヴァイセにしてもグリューワインにしても日本には無いワイン文化だ。僕もドイツに来て初めてそれを知った。ビール同様ワインも奥が深そうである。

というわけで僕は今年も国際ワインメッセで色々買い物をした。値段は市価よりも随分と安く手に入る。そういえば今年もワサビでコーティングしたカボチャの種が売り出されていたが、これは人気があるらしく、3時間もしないうちに売り切れたそうだ。カボチャの種、ワサビ以外に色々なチョコレートでコーティングされていたり、煎られたものがあったり、面白いので僕は結構購入した。あとはオリーブオイル、カボチャのオイル、ワインを5本購入した。昨年同様全てが全て自分のためのというわけではなく、友人への誕生日プレゼントとしても購入した。また自分の記念日か何か特別なときに飲むための高級ワインも購入した。昨年も自分の記念日目的で高級ワインを購入した。が、実はまだ飲んでない。

ワインシュトゥーベ入り口

ワインシュトゥーベ入り口

 

ワインシュトゥーベ入り口壁にある樽

ワインシュトゥーベ入り口壁にある樽

 

以下の写真は国際ワインメッセ「Forum Vini 2001」のものです。

ワインメッセ

ワインメッセ
この人も何か買ったよう

 

ワインメッセ

ワインメッセ
 

 

ワイン

ワイン

 

ワイン

ワイン

 

ワインメッセのお店

ワインメッセのお店 

 

試し飲み

試し飲み
このように注いでくれる

 

オリーブオイル

オリーブオイル付きのパンを試食できる

 

カボチャの種

色々コーティングされたカボチャの種

 

チーズ売り場

チーズ売り場

 

ワイン関連書籍コーナー

ワイン関連書籍コーナー

 

ワイン樽

ワイン樽

 

コンピューター

コンピューターで出展している

 

吟味中

吟味中

 

どなた?

どなた?

 

国際ワインメッセのポスター

国際ワインメッセのポスター

 

 

国際ワインメッセで購入した物 

 

左 国際ワインメッセで僕が購入した物

上段左から、イタリアワインでバラの香りのするもの
左から2番目 これもイタリアワイン、スパークリングワイン
左から3番目 12年もののバルサミコ
左から4番目 オリーブオイル
一番右 ドイツワイン、ベーレンアウスレーゼ

下段左から ドイツワイン、アウスレーゼ
左から2番目 ドイツワイン、トロッケンベーレンアウスレーゼ
左から3番目 シュナップス
左から4番目 ドイツワイン、ロゼ
一番右 カボチャのオイル 

これらを購入しましたが一番高価なものでも
33マルク(約2000円弱)。今回購入した物の中で
トロッケンベーレンアウスレーゼのものは10年くらいに
一度しか造られないものだそうで貴重な物のようです。

(2001年11月11日)

 

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