やまねこの物語

日記 選挙

ニュースや新聞などで今まで大きく報道されていたが今年2002年秋にはドイツ連邦議会選挙が行われる。現在与党SPD(ドイツ社会民主党)のシュレーダー首相に対し、最大野党であるCDU(キリスト教民主同盟)とCSU(キリスト教社会同盟)は現バイエルン州首相のシュトイバー(CSU)をドイツ連邦次期首相候補に擁立した。CDU と CSU の関係について僕は詳しくは知らないが、基本的に同じ組織と考えてもいいようだ。というのはCDUはドイツの全国的な政党であるがバイエルン州にはない。逆にCSUはバイエルン州の政党で他の州にはない。だから新聞やテレビなどの表記では CDU/CSU となっている。

シュトイバーは先にも述べたが現在のバイエルン州首相で、彼は全国的に失業率が上がる中、バイエルン州では経済政策において業績を上げ、バイエルン州を全国で最も低い失業率にすることに成功した。逆に現ドイツ連邦首相のシュレーダーは「私への評価は失業問題の成果で判断して欲しい」と言っていたにもかかわらずドイツの失業率は未だ上昇している。シュトイバーの政策が旧東ドイツなど全国で適応できるものかは分からないが、国民の中で彼に対する期待は大きくなっている。

先日2002年3月3日日曜日、バイエルン州では選挙があり、ミュンヘンでも市長選、市議会選が実施された。先日の選挙に関してニュースでは、シュトイバーが首相候補に選ばれたことで勢いのあるCSUが優位と報道していた。ミュンヘンの市長選は現職ウーデ(SPD)とCSUの候補との一騎打ちと報道されている。他の政党も候補者を立てていたが、実際のところはSPDとCSUの候補者の争いだったようだ。結果は即日開票され、ミュンヘン市長には現職ウーデがミュンヘン市長選史上最高(らしい)64.5パーセントの支持を得て当選した。CSUの候補者にはわずか29.3パーセントの票だった。また議会でもSPDが全体票の41.9パーセントの票で35議席を獲得し、対するCSUは36.1パーセントで30議席にとどまった。第三位の党は、緑の党で9.6パーセント、8議席を獲得した。

バイエルン全体ではCSUの方に勢いがあったようだが、ミュンヘンとニュルンベルクだけはSPDが勝利したらしい。しかもミュンヘンではSPDが1996年の前回の選挙から票を伸ばしている。1996年は37.4パーセント(31議席)だった。当時はCSUが37.9パーセント(32議席)で第一党になっている(緑の党は今回と全く同じ)。今回の選挙、バイエルン州全体ではCSUが45.5パーセントで1996年時より2.4ポイント伸ばしているのに対しSPDは25.5パーセントで1996年より0.5パーセント少なくっている。

ミュンヘン市長選の投票率は50パーセント強でそれほど高くはないが、やはり現市長ウーデの人気はすごいようだ。人なつっこい笑顔が似合うのだろう。本屋に行けば彼が描かれた絵本も売られている。今後CSUがより勢いを付けてくる中、市政において彼がどのような政策をとるのか楽しみである。(といっても僕は政策面など何もわからないが。)

ところで話は大きく変わるが、選挙だけでなく、日常色々な書類において、チェックを付ける欄がある。例えば用紙などに「男性」「女性」などの選択肢の前にチェック欄がある。日本では普通「v」の感じでチェック欄に記入するのが一般的だが、ドイツでは「x」と書くことが一般的だ。選挙中のポスターもそのように書かれている。一見すると「ダメ!」といっているように見えるがそうではない。

選挙ポスター

選挙ポスター

選挙ポスター

選挙ポスター

選挙ポスター

選挙ポスター

 

(2002年03月08日)

 

menu
「日記」のトップに戻る