やまねこの物語

日記 パーティー

パーティーといえば友人などで集まってする誕生日パーティー、引越パーティーなどが思いつく。僕自身ドイツに来てそういったものに関わる回数が多くなった気がする。というより日本ではパーティーそのものが僕の周りにはそんなになかった気がする。ドイツでのパーティー、誕生日や引越の際だけでなく、特に理由のないパーティーでも主催する方(お祝いされる方、例えば誕生日の人)が準備をする。パーティーはレストランでする場合もあるが、たいていの場合は家、部屋でなされる。招待する側(例えば、誕生日の人)が料理の準備などをし、招待された方は基本的に何もしなくて良い(と言っても大抵はワインなどの手みやげを持参することが多いが)。

そういえば以前招待していただいたドイツ人家庭では、その日は「特別な日」ということで、かなりの量の料理やお菓子でもてなされたが、聞けばかなり多めに作ってあるとのこと。その方が言うには一般的にそういった日の料理は一度の食事では食べきれない量を用意するらしい。食事の際は黙々と食べるのではなく、当然会話がある。食事が終わった後も普通は会話が続く。するとまたお腹が空いてきて、料理の残りを食べる。そのようにしていると用意された料理をほぼ全て食べきるそうだ。それだけ会話が弾んでいるということだろう。それゆえパーティーは日付が変わっても続けられることもある。(もちろん、このことは家庭にもよる。また僕が招待していただいた家(地域)では、食事が全部なくなると出席者みんなが幸せになるというようなことを言っておられた。)

ところで日本人がパーティーをする際は当然日本食が多い。パーティーを主催する人が例えば、お好み焼き、カレーなどを作る場合もあれば、みんなで作る場合もある。たこ焼きや餃子など。僕も以前餃子を作ろうと餃子の皮作りから始めたことがあった。いずれにしても、みんなで何かを作るのは楽しい。しかし日本人がパーティーをする際、それがどのような内容のものでも、(少なくとも僕が招待してもらったパーティーでは)、手巻き寿司をやることが多いと思う。今まで色々なものがあったが、僕の周りでは回数的に手巻き寿司が一番多い。というのは主催する方にとってはこれが一番手間がかからない上に、もし用事で遅れてくる人がいても料理が冷めたりすることもない。また各自のペースで食事できるのも良い。

手巻き寿司の場合、具になるのは野菜が多い。もちろん魚も使うが、ドイツでは魚が簡単に手に入るというわけではなく、また日本より高価なので野菜を使うことが多い(気がする)。いずれにしても友人たちと同じテーブルを囲って食事するのは楽しい時間だ。その席に日本人でない人がいれば、例えばワサビに対する反応など見たりしてパーティーは盛り上がる。

そういえば先日、友人の誕生日パーティーでは手巻き寿司ではなくて太巻きだった。参加者みんながその場で巻きすを使って寿司を巻く。それを提案した人によると「粘土いじりみたいで面白い」とのこと。僕は日本で一度も寿司を巻いたことがない上に、海苔の表裏などをドイツに来て初めて意識したように思う。そういった意味では僕はその席にいた外国人と同じかもしれない。ドイツに来る前、少なくとも僕にとって巻き寿司は、自分で作るものではなく買って食べるものだった。ドイツに来て日本の文化を知ることが出来るのは面白いと思う。また誕生日の人も招待された人も珍しい?体験を出来たということで思い出に残るだろう。

ところで僕は以前、本の少しの間ではあるが、ドイツでワルツを習っていた。ワルツを通してドイツの文化を自ら体験出来ればと考えた。今現在は行っていないので基本的なステップしか覚えていないが、ワルツを踊るようなパーティーに、僕はまだお呼ばれされたことがない。
 

パーティー

上に書いた友人の誕生日パーティー
みんなで太巻きを巻く

パーティー

友人宅でのパーティー

パーティー

友人の誕生日パーティー
ちらし寿司と太巻き、細巻き

 


(2002年12月06日)

 

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