やまねこの物語

日記 和菓子を食べよう

唐突だが、僕は甘いものが好きである。ドイツに来て食べたくなる日本のものといえば、まず和菓子が思い浮かぶ。日本食品店などに行けば和菓子を購入することが出来るが、値段的に(僕にとっては)高く、また一人で食べるのも寂しい。そんなことを友人と話していると、友人も、わらびもちの素(粉末のもの)を持っているが一人では食べないので、別の友人とも話し和菓子を作って食べようと言うことになった(参加人数3人)。

その日、友人と待ち合わせをして台所を貸してくれる友人の部屋へと向かったが、インターフォンを押すと、友人が「大変なことになっている!」と飛び出してきた。わらびもちは作るのに少し時間がかかると言うことで先に作り始めてもらっていたのだが、そのわらびもちを見てみると、まるでその中から何かが生まれてきそうな、何とも言えない固まりとなっていた。どうやら火にかける時の温度が問題だったらしい。

別の友人はその温度にこだわって、同じく粉末の素があった、くずきり作りに挑戦した。これは日本に帰った友人が残していったものを使ったのだが、やはり一人で和菓子を作らなかったのか、賞味期限が既に過ぎているものだった。これは友人が温度等にこだわってくれたおかげで、透明感のある非常に綺麗なものが出来た。僕はアジアショップで購入した小豆を茹で、また同じく購入した白玉粉と餅米で、白玉ぜんざいと大福を作ることにした。これは電子レンジを利用して簡単に作ることが出来る。にもかかわらず、水を目分量で入れたせいか、それを食べるのが罰ゲームのような白玉となってしまった。それに比べて大福の方は少しだけ上手くいき、手巻き寿司のように友人自身で小豆を詰めて丸めてもらった。

最終的にテーブル上に並べられたものは、わらびもち(約8人分)、それ用のきなこ、黒砂糖入りのきなこ、くずきり(約3人分)、それ用の黒蜜、抹茶蜜、一口サイズの大福、白玉ぜんざい、友人が持ってきてくれた稲荷巻きという焼き菓子だった。それにお茶と日本の音楽をかけながら和菓子を楽しんだ。それぞれの和菓子の味は懐かしい。

最近のミュンヘンでは、街中にあるスーパーやデパートで日本の調味料、例えば醤油や日本酒なども手に入るようになった。もちろん日本食品店に行けば、値段は高くなるが日本の食材を手に入れることが出来る。ただ和菓子に関しては品質保持の面からみても、またドイツでの需要を考えてみてもスーパーなどで売られることは、今現在では、まず考えられないだろう。そういったことを考えると、粉末のもので和菓子を作ったり、現地のアジアショップで購入したものを使って工夫しながら和菓子を作ることが出来たのは、上記の和菓子を一度に味わうことが出来たのと同じく、貴重な経験という気もする。個人的には和菓子を食べられたこと、何よりこうやって友人達と何かを作ることが出来たのが良かった。

本文ここまで。

そしてそういった和菓子を堪能したあと、僕たちはテレージエンヴィーゼで行われているフリューリングフェスト(春フェスト)へと向かった。それに関する日記はこちら(別ウィンドウで開きます。)

わらびもち

わらびもち(味は美味しかった)

和菓子の一部

和菓子の一部

(2004年05月02日)

 

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