先日の日記「雨上がりの街」(別ウィンドウで開きます)でも書いているが、2004年5月を振り返ってみると、暑い日が少なく比較的過ごしやすい日が続いていたように思う。気温がそれほど高くならなかったせいか、ドイツでよく見られるゲヴィッター(夕立)もそれほど多くなかった。同時に「暑くて、何が何でもビールを飲もう!」と思う日も例年より少なかった。
実際、ミュンヘンの天気に関するホームページでここ3年間の5月の気温を確認してみると、最高気温に関して、2004年は25度が最高(最も低い最高気温は5度)、20度を超えたのは9日しかない。2003年度は最高32度(同9度)、20度を超えたのは17日、2002年に関しては最高気温28度(同9度)、20度を超えたのが17日ある。2004年に20度を超えた日が少ないのが分かる。
逆に最低気温を見てみると、2004年は気温2度(最も高い最低気温は14度)、最低気温が10度を下回ったのは24日ある。2003年の最低気温は3度(同19度)、10度以下になったのは10日、2002年は最低気温が5度(同14度)、10度以下の日は15日ある。これらのことから単純に見てみると2004年の5月は全体的に気温が低い。しかし日照時間に関して言えば、10時間を超えたのは2004年(10回)、2003年(8回)、2002年(10回)とそれほど変わりがない。
余談だがグラフを見ていて面白いと感じたのは、例えば最高気温が前日と比べて10度前後変わっている日がある。最大13度の温度差があった(気温が下がった)。これだけ急に変わるところがドイツらしい天候であるのかも知れない。
今年の5月は暑い日が少ないと書いたが、もちろん暑く感じる日もあった。そんな日に街を流れるイザール川沿いを歩くと、日光浴をしている人や水浴びをしている人の姿に出会う。日差しが強い分、川の水が非常に気持ちよさそうだ。イザール川にかかるヴェーア橋(堰堤)のあたりにも、この日を待っていたかのように、多くの人が集まっていた。堰堤から流れ落ちる水の音が響き、実際そこにいる人々の声は聞こえて来ないが、何処か賑やかな感があった。しかし逆に気温の低い日は、そういった場所はまるで人々から忘れられているかのように静かな空間となっている。流れ落ちる力強い水の音がその静けさを更に強調しているようでもあった。
2004年の5月はそういった日が多い月でもあった。先にも触れたがビールを飲みたくなる日が少なく、カフェで時間を過ごすことが多かった。喉の渇きを潤すより、何か温もりを感じたかったのかも知れない。春が長く続くより喉の渇く暑い夏が待ち遠しい。
以下の写真は全て2004年5月に撮影したもの。
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