おでかけ ルクセンブルク |
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今回ルクセンブルクに行くに当たって、複数の書店で、ルクセンブルクに関する本を探したが、ミュンヘンで最も知られた大きな書店でも、ルクセンブルクに関する本を見つけることは出来なかった。ただ自分が持っている本の中に数ページだけ、ルクセンブルクに関する記載があり、それに高さ約40mにあるこの橋の写真が小さく載ってあった。自分の目で是非見てみたかった。 僕個人的に「ルクセンブルク」から思い浮かべることは、神聖ローマ帝国の皇帝を輩出したルクセンブルク家だろうか。ヴィッテルスバッハ家の皇帝ルートヴィヒ・バイエルン公の次の皇帝がルクセンブルク家のカレル4世(1316-1378)である。皇帝が変わることによって帝国の首都もミュンヘンからプラハへと移った。そのルクセンブルク家の印象が強い。 現在のルクセンブルク大公国は人口約44万1300人、面積2600km2(共に2003年)と数字だけを見てみるとそれほど大きな国ではない。しかし現在、その首都ルクセンブルク市(人口約82.300人、面積51.73km2、共に2002年)には欧州裁判所や欧州議会事務局などの重要な国際機関が集まっている。言い換えれば、ルクセンブルク大公国はヨーロッパの大国間において、小国ゆえに利害関係の衝突が少なく中立的な位置付けにあるのだろう。またヨーロッパ投資銀行があるなど現在はロンドンに次ぐ、ヨーロッパ第二の金融市場になっている。 そのルクセンブルク大公国はドイツの隣国の一つで、その首都ルクセンブルクへもミュンヘンからだと、ベルリンに行くよりも近い距離にある。
ザールブリュッケンには夜到着し、翌日改めて、窓口でルクセンブルクまでのチケットを買うことにした。調べてみると電車では一度フランスに入り、乗り換えて約2時間で行くことが出来る。料金もそれほど高くない。しかし窓口で聞くとバスで行く方法もあるとのこと。しかも所要時間は1時間15分で、片道6オイロ(大人一人)と随分と安いので、電車を使わずバスでルクセンブルクに行くことにした。 ところでザールブリュッケンの街を歩くと、今まではあまり見られなかった花の飾りがあって、街が非常に綺麗に見えた。特に幾つかの橋の欄干はシンプルな青色で、それだけだと殺風景な風景に見えていたのが、花が飾られることによって華やかな彩りが添えられ、大きく雰囲気が変わったように感じられた。
ルクセンブルクへ向かうバスは午前10時30分にザールブリュッケン中央駅前を出発した。大型バスで乗客は10人程だろうか。広々としていて非常に快適に感じられる。バスはザール川に沿って作られたアウトバーンを走っている。車窓からは世界文化遺産となっているフェルクリンゲンの製鉄所や、個人的に気に入っている陶器メーカー、Villeroy&Boch 社の大きな工場が見えた。バスは丘陵地の、のどかな場所を走っていることが多く、ドイツとルクセンブルクの国境も看板があるだけで、周りには何もないような場所だった。昔は国境警備の建物等あったのかも知れないが、一見しただけでは何も見あたらなかった。バスはそのままノンストップで走り、午前11時45分頃、ルクセンブルク中央駅前に停車した。
中央駅にあるインフォメーションで簡単な地図をもらい、旧市街地方面に向けて歩き出した。解放、自由といった意味のリベルト大通りを歩いたが、交通量が多いにもかかわらず、通りに面して建つ建築の高さが抑えられてあって、それが通りの広さをより強調しているようでもあった。ところでこの日は雲一つない快晴で、また気温も30度近くまで上昇し、太陽が非常に眩しい一日だった。
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