おでかけ ドイツ・ウルム |
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ドイツ・ウルム Ulm といえばアインシュタインの生誕の地として、また世界一高い塔を持つ教会(大聖堂)がある街として知られる。長さ2840kmのドナウ河はウルムから船が運航され、古くから交通の要として繁栄してきた。そのウルムの歴史は854年、王家所在地に選ばれたことによって始まる(当時はフルマという名)。その後ウルムはニュルンベルクに次ぐ、第二の帝国自由都市となる。2002年の人口は118.000人(外国人は19.000人)。 僕は別の街で用事があったのだが、それを済ませた後、ウルムに立ち寄ることにした。ウルムに到着したのが既に午後1時半を過ぎていたので、それほど観光出来るわけではないが、とにかく大聖堂を観たかったので、ウルム中央駅で地図をもらい市内観光に出かけた。今回の観光では時間の都合上、ドイツ唯一のドイツ・パン博物館や当地出身である白バラのショル兄妹に関するものは何も見ることが出来なかった。残念。
最初にも書いたが、ウルムはアインシュタイン生誕の地であり、彼の生家跡にはそれを示す碑が立っている(生家は1944年消失)。
中央駅から大聖堂がある大聖堂広場までは歩行者天国(バーンホフ通り、ヒルシュ通り)が続き、しかも距離もそれほど遠くないので、おそらく10分も歩けば大聖堂前に出ることが出来るだろう。この通りをまっすぐ歩いていくと正面に大聖堂の塔が姿を現す。ところでこの通りに建つ多くの建物に歴史を感じることの出来るものが少ないように思えたが、そのほとんどが戦後に建設されたものだろう。第二次世界大戦ではドイツの他の街同様、ウルムも空襲を受けている(1944年12月17日、死者700人)。 歩行者天国からほんの少し離れた場所にノイアー・バウ(新しい建物という意)と呼ばれる、1585-1593年に後期ルネサンス様式で建設された建物がある。この建物は煉瓦造りのため、その重厚さから歩行者天国周辺で一際目立った建物に感じられた。以前は穀物、ワイン、塩などの倉庫として利用されていたが、現在はウルム警察が入っている。
歩行者天国をそのまま歩いていると大聖堂広場に出る。広場に出ると大聖堂の、高さ161.53メートルという世界一高い塔が目に飛び込んでくるが、その広場が広すぎるのか、塔を「見上げる」ということもあまりなく、塔がそれほど高いとは感じなかった。ちなみにミュンヘンの聖母教会は高さ100メートル。 大聖堂の横にはシュタットハウス(市立文化センター)がある。この建物は1993年、ニューヨークの建築家リチャード・マイヤーによって、後期ゴシック様式の大聖堂と対をなすように建築された。曲線を描いた建物の形だけでなく色が白色なのも大聖堂と対をなしているのが分かる。大聖堂周辺を歩いてみると、ロシア正教会、デルフィンの泉など古い建築物だけでなく、シュタットハウスや大聖堂周辺に置かれたオブジェなど新しい(モダンな)ものもあり、無意味に新しいものを作るのではなく、過去と対話して作っていくのが面白い。
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