おでかけ ドイツ・ウルム |
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先のページでこの教会の塔はそれほど高いとは感じなかったと書いたが、大聖堂に近づくにつれ、正門の大きさなどからこの教会の巨大さが認識出来るようになった。大聖堂正面にあたる西側正面入り口の彫像がまず目に付くが、非常に細かく作られており、それだけでもこの大聖堂が芸術的にも非常に価値あるものだと分かる。
大聖堂の中に入ると、礼拝堂はゴシック様式ならではの繊細さが漂っている。この礼拝堂は5つの身廊からなるバジリカであるが、側廊の柱や床はステンドグラスを通過した光によって、赤紫色や黄色などに染まり、幻想的な空間を演出していた。ところでこの礼拝堂内部には数多くの円プレートがある。光り輝く金色で装飾された紋章が描かれたものが多いが、それだけこの大聖堂は王族や貴族にとって重要なものであったのだろう。同時にこの大聖堂の長い歴史をも感じることが出来る。 またこの大聖堂は幾度かの増改築がなされている。この大聖堂は市の予算や市民の寄付によって建てられ、管理されてきたが、1530年ウルムは宗教改革に賛同し、プロテスタント側に引き渡された。その結果大聖堂内の多くの祭壇が破壊された。
大聖堂内陣において一際目を引くのが司祭席(1468年)と聖職者席(1469-74年)である。これらはイェルク・シルリンによってオーク材で作られた。聖職者席は内陣右側が女性、左側が男性の胸像で装飾されてある。これらは教会芸術の分野においてドイツの最高傑作の一つとされ、当時の技術力の高さを示している。同様に石造りの聖体安置所もドイツで最も美しい石造りの美術品の一つに挙げられる。
この大聖堂内部には非常に多くの見所があり、これらを観るだけでもかなりの時間を費やした。一通り見回った後、大聖堂の塔に登ることにした。 |
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