この日記は「ケーニヒ広場の雪景色」「2003年1月上旬」「雪の季節」「雪の日」関連です。
2004/05年の冬、つまり2004年12月と2005年1月を振り返ってみると、非常にドイツらしい天候であった。寒くなって雪が降ったと思えば、春のように暖かくなり、そしてまた寒くなるという、その気候の大きな変動がドイツらしいというものである。気象情報を見てみれば、この2ヶ月の気温は例年とそう変わりがない。2004年12月の最高気温は10度で、最低気温は-10度である。また最も低い最高気温は-3度で、逆に最も高い最低気温は6度である。最も低い最高気温が-3度ということは、その日はそれ以上暖かくなく、非常に寒かったとわかる。12月はこの数字が示すように寒い日が多かったが、大きく冷え込むと言ったことは、あまりなかった。ただクリスマス前に雪が降り、14センチの積雪が観測された。
2005年1月は最高気温が16度あり、前年12月から比べると、もう春が直ぐ近くに来ているようにさえ感じられた。しかも穏やかなその暖かい日は暫く続いたので、尚更その様に感じられた。そしてその暖かい期間が続き、もう寒くならないのでは、と思っていると気温が低くなり、最低気温は-12度になった(1月の最も低い最高気温は-7度、最も高い最低気温は7度)。また1月中旬は風が肌を刺すように感じられるほど、冷たい風が吹き荒ぶ日が多く、体感温度は数字以上に低いように感じられた。そしてそれから雪が降り続いた。記録では18センチの積雪とあったが、実際にはそれ以上に積もっているところもあり、感覚的には、この2、3年で最も多く積もったように感じられた。
ところでこの時期、ニンフェンブルク城の運河が凍り、その上を歩いたり、スケートすることが可能になるが、今年の1月上旬は、暖かい日が続いていたので新聞には「今年は凍らないかも知れない。凍ったとしても直ぐに割れる危険がある」という記事が載っていた。しかし暖かい日が続いたあと、急に冷え込む日が多くなり、ニュースで「ニンフェンブルク城の運河が凍った」と報道されていたので、早速訪れてみると、気温が低いにもかかわらず、そこは多くの人で賑わっていた。ここでは貸しスケート靴屋も出ており、スケートを楽しんでいる人が多かった。
またシュライスハイム城の方も訪れてみた。こちらの運河も凍っていたが、そこには「スケートは自己責任で」という看板があって、凍った水面が本当に割れそうな気がした。いずれにしても、こちらには散歩する人の姿も少なく、その寂しい庭園が尚更寒く感じられた。そして人があまり足を踏み入れていない真っ白な庭園には音のない世界が拡がっており、シュライスハイム城、ルストハイム城の凍った運河を見ていると、まるで時までが凍っているかのようにさえ感じられた。2月に入り、ミュンヘンの積雪が38センチとなる日もあった。時が再び動き出すには、もう少し待たなければならないかも知れない。
以下の写真は2004年12月、2005年1月に撮影したもの。
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