やまねこの物語

おでかけ ドイツ・ヴェルテンブルク

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2005年6月中旬

 

ヴェルテンブルク修道院は世界最古のビール醸造修道院として知られる(1050年操業、世界最古のビール醸造所はミュンヘン近郊フライジングのヴァイエンシュテファンで1040年)。ヴェルテンブルクの修道院に足を踏み入れると、醸造所独特の香りがする。ここではこの場所ならではのバロック・ドュンケル(ドュンケルは黒ビールの意)を飲むことが出来る。修道院中庭のビアガーデンで回りを見てみると、その黒ビールを飲んでいる人が多いのが分かる(といってもコーラと同じような色なので、コーラを飲んでいた人もいるかも知れない)。

時間的にはまだ正午になっていなかったので空席が多く、適当に席に着いた。メニューを見てみるとヴェルテンブルガー・ソーセージというのが太字で書かれてある。ヴェルテンブルク修道院のソーセージと言うことなので、迷わずそれを注文した。まず黒ビールが運ばれてきた。ジョッキは丸い樽のような形をしていて何処か可愛らしさが感じられる。飲んでみるとビール独特の苦味が無く、するりと喉に入ってくるといった感じだ。アルコール度数は5パーセント弱でそれほど強くない。味は(上手く説明出来ないが)非常に濃いように感じられた。このビールがヴェルテンブルガー・ソーセージとどのように合うか楽しみだ。

暫くすると料理が運ばれてきた。どのようなソーセージが出てくるか全く想像が付かなかったのだが、運ばれてきたものは、ビールジョッキと同じく丸く太いソーセージだった。それが一本、ジャガイモ料理などと一緒にお皿に載っている。お皿の真ん中に器に入った溶けたチーズがあった。これはソーセージにかけるのか、それともジャガイモにかけるのか分からなかったが、結局両方にかけて食べた。ソーセージは非常にジューシーで、チーズをかけることによって少し味がまろやかになる(気がする)。
 

ヴェルテンブルク修道院
ヴェルテンブルク修道院

ヴェルテンブルク修道院
ヴェルテンブルク修道院

ビアガーデン
ビアガーデン

ビアガーデン
ビアガーデン

ビアガーデン
ビアガーデン

メニュー
メニュー

バロック・ドュンケルという名のビール
バロック・ドュンケルという名のビール

ヴェルテンブルガー・ソーセージ
ヴェルテンブルガー・ソーセージ


ところで食べることに夢中になっていたが回りを見てみると、どのテーブルも既に人で一杯で、空席を見つけるのが難しくなっているようだった。時間的に昼食時で、またちょうどヴェルテンブルクにケルハイムからの船が到着したようだ。そう考えると僕達は本当に運が良かった。美味しい食事のあと礼拝堂に再度、足を踏み入れた。先程はミサの声が礼拝堂の中にこだましていたが、今はミサも終わっており、礼拝堂の中には椅子に座って祈りを捧げている人、写真を撮っている人などがいるだけで静かな空間が拡がっていた。

礼拝堂の中は想像していたよりも暗い。自然光を採り入れているので、明るいものを想像していたが、少し薄暗いように感じられた。もしかするとそれは工事用のビニールシートのせいかもしれない。礼拝堂入り口やパイプオルガンがある方、つまり礼拝堂の後方側は工事中でシートで覆われている。それが自然光を遮っているのだろう。光が少ないせいか、薄暗い礼拝堂の壁はより高く見え、礼拝堂の空間を包み込んでいるような感がした。しかし主祭壇や天井は自然光が豊に入り、眩しさすら感じられる。それが天上の世界をより美しく見せているようでもあった。

ヴェルテンブルク修道院はバイエルンで最も古い大修道院である。617年に設立された修道院はドナウ川沿いという場所柄、洪水による災害があっただけでなく、戦禍にも巻き込まれた。現在の修道院の建物は1714年-25年に建設された時のもので、礼拝堂は1716-35年のものである。その礼拝堂建設は、C.D.アザムと E.Q.アザムの兄弟によってなされた。彼ら兄弟にとって初めての共同作業がこの礼拝堂である。今現在、天井のフレスコ画の近くにC.D.アザムの小さな彫像が見える。あまり目立たないが、その遊び心が非常にほほえましく感じられる。

ヴェルテンブルク修道院礼拝堂
ヴェルテンブルク修道院礼拝堂

中央祭壇
中央祭壇
ドラゴンと戦う聖ゲオルグ

天井フレスコ画
天井フレスコ画

天井フレスコ画
天井フレスコ画
「勝利する教会」

天井の彫像
天井の彫像

小祭壇上部と天井の彫像
小祭壇上部と天井の彫像

天井の彫像
天井の彫像
 

中央祭壇上部
中央祭壇上部
バイエルンの紋章が見える

小祭壇
小祭壇

説教壇
説教壇

装飾
装飾

椅子
椅子

上から覗き込むC.D.アザム像
上から覗き込むC.D.アザム像

レストランにあるバロックの間
レストランにあるバロックの間

 

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