ヴェルテンブルク修道院は世界最古のビール醸造修道院として知られる(1050年操業、世界最古のビール醸造所はミュンヘン近郊フライジングのヴァイエンシュテファンで1040年)。ヴェルテンブルクの修道院に足を踏み入れると、醸造所独特の香りがする。ここではこの場所ならではのバロック・ドュンケル(ドュンケルは黒ビールの意)を飲むことが出来る。修道院中庭のビアガーデンで回りを見てみると、その黒ビールを飲んでいる人が多いのが分かる(といってもコーラと同じような色なので、コーラを飲んでいた人もいるかも知れない)。
時間的にはまだ正午になっていなかったので空席が多く、適当に席に着いた。メニューを見てみるとヴェルテンブルガー・ソーセージというのが太字で書かれてある。ヴェルテンブルク修道院のソーセージと言うことなので、迷わずそれを注文した。まず黒ビールが運ばれてきた。ジョッキは丸い樽のような形をしていて何処か可愛らしさが感じられる。飲んでみるとビール独特の苦味が無く、するりと喉に入ってくるといった感じだ。アルコール度数は5パーセント弱でそれほど強くない。味は(上手く説明出来ないが)非常に濃いように感じられた。このビールがヴェルテンブルガー・ソーセージとどのように合うか楽しみだ。
暫くすると料理が運ばれてきた。どのようなソーセージが出てくるか全く想像が付かなかったのだが、運ばれてきたものは、ビールジョッキと同じく丸く太いソーセージだった。それが一本、ジャガイモ料理などと一緒にお皿に載っている。お皿の真ん中に器に入った溶けたチーズがあった。これはソーセージにかけるのか、それともジャガイモにかけるのか分からなかったが、結局両方にかけて食べた。ソーセージは非常にジューシーで、チーズをかけることによって少し味がまろやかになる(気がする)。
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