マンハイムからは
EC(ヨーロッパ特急、Gustave Eiffel 号)に乗り換える。パリ行きのこの電車は、思ったほど混んでおらず、比較的快適な旅だったといえる。パリ行きという表示を見ていると、このまま乗っているとパリにも行けるという気持ちが強くなり、今までシャルル・ド・ゴール空港以外利用したことがない僕は、遠いと感じていたパリへの距離が少し近くなった気がした。
EC は遅れることなく、ザールブリュッケン中央駅に到着した。荷物を置いて早速、街の中を歩いたが、空の色が絵に描いたような青色で、古い街並みに見られる赤色の壁が濃い影を作り、それらがより歴史ある建物に感じられた。逆に白い壁はまるでそれ自体が光を発しているようで眩しく見える。
街中を歩いてみると、気温は想像していた以上に暖かい。こんな日は外に出ると気持ちが良いからか、駅から街の中心ヨハネ広場まで続く歩行者天国となっている大きな通りには多くの買い物客の姿が見られ、幾つも並んだオープンカフェには暖かい午後の昼下がりを楽しんでいる人たちの姿があった。
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